会場:ピー、ガー、ガガー
「ごほん、本日はお忙しい中、Mac限定の話題ではないにもかかわらず、お集まりいただき誠にありがとうございます。
本日このような緊急発表会を開きましたのは、人類が知っておかなくては悲しい目に遭う。上司と部下の戦いがおこったり、世をはかなんで自らの命を絶ってしまう方々があふれるのではないかと思い急遽みなさんにお集りいただいたわけです。
さて、一人でも多くの被害者を出さないために早速本題にうつりましょう。
今回の現象はAdobe Readerのバージョンは9.0ですが9限定という訳ではありません。Win XP OSX 10.5どちらでも同じ症状がでました。
そもそもPDFによる人類を死滅させる「倍率」の問題とは。
どんな時に発生し、その結果どうなるかを具体的な例をあげてお話ししたいと思います。
時は2010年1月5日、会社に向かったMさんが言いつけられた業務とは『PDFの資料をPowerPointに貼付けろ』というもの。Adobe Readerのスナップショットツールを使って矩形に切り取る作業を行い、PowerPointに貼付ける。という単純な作業。テンプレートになるPowerPoint書類を参考に、貼付けてみる。しかし明らかに自分が貼った書類は美しくない。この場合の美しくないはレイアウトの問題ではなく、画像としてのクオリティ。オリジナルを作った人に方法を尋ねたが特別に何かやっている訳でもない。
そこからMさんの悲劇がはじまる。
『普通にコピー&ペーストをしてもうまくいかない。いったいどうすればいいんだ。時間は刻一刻となくなっていく。いったい何が原因だー。このままだと資料が完成しない。とりあえず作っちゃうか。でもこんなの持っていくと、何やっとんジャーボケー。ぎざぎざできちゃないやんけ〜とどなられそうだ。えーわかんないよ〜。いままでのうっぷんからつい上司をポカリってやっちゃいそうだ』
そこで、MさんはReaderの倍率に注目した。通常だと適当になっている倍率(その場合は94.6%)を200%にかえてコピーしてみた。すると、さっきより美しい。
『なら、もっと倍率を上げてみよう。300%、400%、600%』
Mさんが試した結果、400%ぐらいで問題なく美しい事を発見した。
ということで400%に拡大して切り取り、コピー先で縮小する事がPDFから美しい書類をつくる方法であることを発見したのだ。当然、倍率は自分で試してみないとなんともいえませんがね」
会場:さわさわ(ざわざわほど人がいない)、え、なに、そんなこと、人類の死滅?
会場からさまざまなつぶやきが聞こえてくる
「しょ、諸君。まずはこの画像をみてくれたまえ」

「あれ、画像でスナップショットをとると倍率100%の方がきれいに見えてる」
「ま、それはスナップショットの問題かもしれないので、今回はおいといて、100%と400%の倍率のデータを拡大してみましょう」

「微妙に400%の方が、ペースト先で文字が大きいからきれいなんじゃないの?って思ってるかたいらっしゃいますよね。そこのかえろうとしている方。そうあなた。そんなあなたの為に次の資料。ドン!」

400%でコピーしたものは小さくしても美しい。
ということで結論は
高い倍率でコピーすれば、ペースト先でも美しいということ。美しいペーストは無駄な争い、自己嫌悪をなくし幸せな世界を作る!!
わははは、どうですかな諸君。」
………………
会場からはどんどん人がはなれていく。
「諸君、最後の警告じゃー、マック限定じゃーそれはWordに貼る時は倍率変更コピーでも見た目わからんのジャー。おーい諸君、それからプレビューではこの技はできないぞー。PDFの切り取りはAdobe Readerじゃぞー
えーとそれから、プレビューの方が矩形ツールがユーザーフレンドリーだぞー。諸君、わしの話に耳を傾けてくれー」
かたづけのおばちゃん:「はやくどいてくれる。孫迎えにいかにゃならんのよ。」
さて、今回の緊急発表で人類を救う事ができるのであろうか。